歯列矯正は、大人になってからもできるので、コロナ下のマスク生活に入ったタイミングで始めたという方も多いようです。
歯列矯正は、ワイヤー矯正、マウスピース矯正などがありますが、アンカープレート矯正はご存知でしょうか。
今回は、アンカープレートを用いた矯正治療のメリット、デメリット、アンカープレートを用いた歯列矯正の体験談もご紹介します。
アンカープレートを用いた矯正治療とは
歯列矯正は、ワイヤーや装置を使って歯と歯を動かしながら、歯並びを整えていきます。
アンカープレートを用いた矯正治療は、ワイヤーや装置の他、プレートも使って歯を動かします。
アンカープレートを用いた歯列矯正は、アンカープレート矯正やインプラント矯正、SMAPシステムなど様々な名前があります。
アンカープレートは外科的処置で埋入する
アンカープレートを用いた矯正治療は、顎の骨に、歯科矯正用アンカープレートを固定し、歯を移動させるます。
そのため、アンカープレートは、埋入と取り外しの際に、外科的処置が必要です。
チタンプレートを応用したSASと言われる歯科矯正用アンカープレートは、2本から3本のスクリューで固定します。
埋入や取り外しの際の外科的処置は、歯科用の麻酔下で行いますが、一時的に顔の腫れや皮膚の変色などが起こることが一般的です。
アンカープレートを用いた矯正治療のメリット
アンカープレートを用いた矯正治療は、一般的な歯列矯正と比べて様々なメリットがあります。
ここからは、アンカープレートを用いた矯正治療のメリットについてご紹介します。
非抜歯である
アンカープレートを用いた矯正治療のメリットは、非抜歯というメリットがあります。
一般的な歯列矯正では、歯を抜くケースが多いですが、アンカープレート矯正は抜歯を極力避けることができます。
私の場合ですが、親知らず1本の抜歯のみで済みました。
歯列矯正が短期間で終わる
アンカープレートを用いた矯正治療のメリットは、歯列矯正期間が短いということです。
一般的な歯列矯正の期間は、部分矯正、全体的矯正かなどによって異なりますが、1年から3年程度と言われています。
アンカープレート矯正を選んだ私の場合は、2年程度で終わりました。
外科的矯正治療を回避できる
アンカープレートを用いた矯正治療のメリットとして、外科的矯正治療の回避もあります。
上顎前突、下顎前突、開口、顎変形症などの場合は、外科的手術を含む歯列矯正の必要があります。
しかし、アンカープレートを用いた矯正治療であれば、外科的な矯正治療を避けることができます。
私自身も外科的矯正治療を提案されましたが、アンカープレートを用いた矯正治療での歯列矯正を選びました。
もちろん、症状によって異なりますから検査をした上で、できるかどうかがわかりますが、外科的治療をできるだけ避けたいとお考えの方にもおすすめです。
アンカープレートを用いた矯正治療のデメリット
アンカープレートを用いた矯正治療のメリットをご紹介しましたが、デメリットもあります。
ここからは、アンカープレートを用いた矯正治療のデメリットをご紹介します。
費用がかかる
アンカープレートを用いた矯正治療のデメリットは、費用がかかるということです。
歯列矯正では、どんな方法を選んでも費用がかかります。
保険適用の外科的矯正治療を選ぶ場合は、健康保険が適用されますが、保険外の歯列矯正を選んだ場合は自費になります。
アンカープレートを用いた矯正治療では、歯列矯正の費用の他に、アンカープレート代がかかります。
私の場合は、アンカープレートを4枚使いましたので、プレート代と埋入手術代、手術後の服用薬、うがい薬などもかかりました。
実際に契約するまでの間には、相談料や検査料なども別途かかりますので、契約前にもある程度のお金がかかることを覚えておくと慌てずに済むでしょう。
外科的処置がある
アンカープレートを用いた矯正治療のデメリットは、外科的処置があるということです。
アンカープレートを埋入する時、そして取り外す時、最低でも2回の外科的処置があります。
感染した場合は、取り外してやり直すこともあるようです。
外科的処置は、歯科用麻酔を使いますので、安心ですが、手術後は、出血、痛み、腫れ、頬の変色などの症状が出ます。
そして、歯茎が落ち着くまでは、食事、歯磨きも大変でした。
歯列矯正を終え、ブラオフ(ブラケットオフ)しても終わりではありません。
アンカープレートを取り外すという外科的処置が待っていますので、腫れや痛みが落ち着いてから、無事に終えたと実感できました。
調整した日は痛い
アンカープレートを用いた矯正治療のデメリットは、調整した日は痛いということです。
アンカープレートを用いた矯正治療は、アンカープレートを使って歯を動かすので、それなりに刺激があります。
調整日から数日は痛みがあり、食事はやわらかい物だけになるので、逆算して食べたい物を食べていたことを記憶しています。
お手入れが大変
アンカープレートを用いた矯正治療のデメリットは、お手入れが大変ということです。
アンカープレートを用いた矯正治療中は、歯列矯正の器具だけではなく、アンカープレートやスクリュー部分を清潔に保つ必要があります。
歯列矯正が始まる前には、口腔ケアをしっかりできるように、歯磨きテストがあり、徹底的に磨き方を教わりました。
アンカープレートを用いた矯正治療中に感染すれば、腫れや痛みだけではなく、取り外しになるケースもあります。
ですから、食事の後は念入りにお手入れをしました。
しかし、アンカープレートは歯茎から出ている状態なので、慣れるまでは間を磨くことが怖くて大変だったと記憶しています。
アンカープレートを用いた矯正治療の私の体験談
アンカープレートを用いた矯正治療のメリットやデメリットをご紹介しましたが、ここからはアンカープレートを用いた矯正治療の体験談についてご紹介します。
歯列矯正を決意した理由
私は、40代になってから歯列矯正を始めました。
一番の理由は、噛み合わせが悪かったからです。
噛み合わせの悪さからでしょうか、胃腸が弱く、胃痛を起こすことがしばしばありました。
噛み合わせを改善することは、食べ物が消化しやすくなりますし、また老後のいつか、誰かのお世話になる時にも歯を磨いてもらいやすくなります。
歯列矯正をしようかと思い立ってから、歯列矯正のクリニックを決めるまで5か月くらいかかったと思います。
相談したクリニックは、全部で4か所です。
歯列矯正歯科の選び方
歯列矯正を検討中に、様々なクリニックでお話を聞きましたが、どちらも親身になってくれますし、大変有益なお話ばかりで本当に迷いました。
私がアンカープレートを用いた矯正治療をお任せしたクリニックも良い先生、良いスタッフの方ばかりがいらっしゃいました。
決め手は、アンカープレートを用いた矯正治療を開発した先生だったからです。
そして、どこのクリニックでもその先生の名前が挙がったからです。
信頼できる先生なのだと思い、その病院に決めました。
いつもお元気で、そしてとても優しい先生で、メンテナンスに通う今も、笑顔で出迎えてくれます。
アンカープレート矯正の感想
アンカープレートを用いた矯正治療を終えてみて、「もっと早くすれば良かった」とは思いません。
なぜなら、今の仕事は自分の都合を優先しやすい環境にいます。
しかし、常勤でしたら、ワイヤーが外れた、腫れたからなどトラブルが起きた時、すぐにクリニックへ行くことは難しいと思うからです。
私の場合は、家の近所にある矯正歯科というわけではなかったので、行くまでに時間もかかりました。
ある程度、時間に余裕がある今でよかったと思います。
時間もお金もかかる!
また、アンカープレートを用いた矯正治療では、それなりにお金もかかります。
私が通院した矯正歯科は、一括払いでした。
若い時であれば、決断できたかどうか、わかりません。
アンカープレートを用いた矯正治療を終えた今も、メンテンナンスとして通院しており、この他に一般歯科でのクリーニングもあります。
保定装置、保定用マウスピースを使って、できるだけ後戻りが無いようにケアし続けています。
歯列矯正が終わってから、1本の歯が後戻りしました。
ロイテリ菌を摂取中!
そして、歯茎の一部分の痛みに悩まされるようになり、朝と寝る前の2回、ロイテリ菌を摂取しています。
ロイテリ菌は、天然の抗生物質を生み出し、口腔ケア、腸内環境改善などの効果が期待できます。
歯のケアは生涯続く!
歯と歯茎のケアは、生涯に渡って続きます。
アンカープレートを用いた矯正治療をしたことで、歯磨きしやすくなりましたし、歯のケアへの真剣度も増しました。
クリニックでお友達ができ、人生も豊かになったので、歯列矯正をしてよかったと思います。
まとめ
アンカープレートを用いた矯正治療のメリット、デメリット、私の体験談についてご紹介しました。
私の体験談もご紹介しましたが、アンカープレートを用いて歯列矯正したことに後悔はありません。
噛み合わせを改善することができましたし、見た目も綺麗になりました。
胃の痛みに悩まされることもなくなりましたので、アンカープレートを用いた矯正治療をしてよかったと思います。
しかし、同じことをもう一度するかどうか聞かれたら、しないかもしれません。
なぜなら、とても大変な思いをしたからです。
後悔はないけれど、アンカープレートを用いた矯正治療をもう一度することはないでしょう。
歯列矯正は、すぐに終わりませんし、時間も費用もかかります。
アンカープレートを用いた矯正治療を行う際は、費用や通いやすさ、メリット、デメリットなどについてもよく考え、信頼できる先生を見つけた上で始めることをおすすめします。
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